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直接支払制度の完全実施、さらに1年延長―厚労省(医療介護CBニュース)

 厚生労働省は3月12日、出産育児一時金の直接支払制度の完全実施を来年3月末まで猶予することを決めた。さらに医療機関への一時金の支払いについては、月1回から2回に増やすほか、産科医療機関を対象とした経営安定化資金の融資条件を緩和する。

 昨年10月に導入された直接支払制度では、妊婦ではなく産科医療機関に出産育児一時金が支払われる。ところが、医療機関から「退院から支払いまで1-2か月かかるため、資金繰りが悪化する」との声が上がったため、厚労省は制度の完全実施を今年3月末まで猶予。併せて、福祉医療機構を通じて経営安定化資金の融資を開始するなどの対策も講じた。

 それでも、直接支払制度への医療機関の反発が解消されなかったことから、同省では完全実施をさらに1年猶予することを決めた。

 このほか同省は、▽支払いの早期化を図るため、正常分娩に対する磁気媒体での請求については、現行月1回の請求・支払いを月2回とする▽経営安定化資金の融資の貸付金利を引き下げる▽経営安定化資金の無担保融資限度額(3000万円)を廃止する▽条件によって保証人を免除する貸付制度を開始する―など、医療機関に対する新たな支援策も決定した。また4月以降、制度について議論する場を設け、2011年度以降の制度の在り方について検討する方針も固めた。

■月2回請求、「円滑な実行は極めて困難」―健保連

 健康保険組合連合会は、特に請求・支払いを月2回に増やす点について「円滑な実行は極めて困難」として、資金繰りに苦しむ産科医療機関に対しては、猶予期間の延長のほか、融資条件の改善などの方策を講じるべきとする意見書をまとめ、長妻昭厚労相にあてて送った。

 また、日本産科婦人科学会医療改革委員会の海野信也委員長は、完全実施の猶予については評価しながらも、請求・支払いの機会が月2回に増えたことを「焼け石に水。効果は限定的だ」と批判した。


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